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柴田沙織さんの体験談
利用家庭
Q)ホームスタートを利用しようと思ったきっかけは?
栃木県が地元で、福岡県に結婚を機に引っ越してきて、見知らぬ土地での子育てがスタートしました。
以前、幼稚園の先生をしていて、今はヨガの講師・ベビーマッサージ講師として活動していることもあり、「子育てで孤独を感じる」ということを妊娠期から学んでいたため、私ももしかしたらそうなるのではと思っていました。近くの市民センターに行った時にホームスタートのチラシを見て、こういうのがあるんだな、ちょっとお話聞いてみようかなというところから始まりました。
Q)実際に利用してみて感じたことは?
最初は、人が家に来るということで、「片付けなきゃ」「掃除機かけなきゃ」とか思ったり…。でも、4回の訪問の中でちょっとずつ、「ありのまま、疲れてボロボロの姿でも、この人だったら見せてもいいかな」、「そういう私のために来てくれるんだよね」と思えるようになりました。最後の方は、いろいろお話もできたし、本当につらかった話もできたかなというのがありますね。
Q)一番良かったことは何ですか?
「ひとりでがんばらなくていいんだ」というところだと思います。それに尽きるんじゃないでしょうか。
誰か大人がそばにいる、それは家族じゃなくてもいい。子どもが生まれるまでひとりでがんばってきたママたちが誰かに頼ることを体感する場になるんじゃないかと思います。
Q)ご自身は子育てに関する知識はあったと思いますが、それでも「ひとりでがんばらなければ・・・」と思っていたのでしょうか?
そうですね。逆に、幼稚園の先生として子どもたちを見てきたから、弱音が吐けない。たぶん、同じような職業の方はそうで、親になるのは初めてだけど、プロとして、「私がどうにかしなければ」とやはり最初はなっていましたね。
それに、子育てを経験された方がホームビジター(ボランティア)さんとして来てくださるので、「私もそうだったよ」と共感してくれるだけでも、辛いのは私だけじゃないと思えて、心が軽くなりました。
Q)そのほか、記憶に残っていることは?
他愛ない話をすることですね。普段から小さな命を守るために何か張り詰めて、ママはこうであるべきみたいな感じから、好きな趣味の話とか旅行の話とかを大人と家の中ですることで、「ああ、そういえば私ってこういうの好きだったな」とか、そういう感覚があって、ただただ居てくれるだけで救われたなというのがあります。
他の子育て支援で、何時間で何千円となると、育休中のママや専業主婦で子育てに向きあっているママたちは、そのお金を支払っていいのか悩むと思います。でもホームスタートはお金がかからないということで、一つハードルが下がるのではないかと。ママの心が落ち着いていたら、子どもたちも落ち着くし、行政の方が対応しきれないところもあると思うので、「助けて」とママたちが勇気を持って言えれば、支えてくれるところがあるのは、すごく意味があると思います。
Q)ホームスタートを使うかどうか迷っている人がいたら、どういうふうに声をかけますか?
実際に、同じように悩むママの友達にも紹介し、利用することになりました。
SNSでも流したら、県外のお友だちからも連絡がありました。
無料ということで誘いやすいのもありますよね。家事育児の負担がどうしてもママに行く世の中だと思うので、離乳食や掃除もボランティアさんに来てもらった時にできるよとか、出かけるのが億劫な方も気分転換にもなるよということは伝えるポイントかなと思います。