ホームスタートを地域で始めたい方へ

Want to start in local area

ホームスタートは、
住民参加型の訪問子育て支援の仕組みです

「ホームスタート」は、地域の子育て経験者がボランティアとして安心安全に子育て家庭を訪問支援できる「支援の質を担保する仕組み」が特徴です。
私たちは、全国各地の皆さんにこの仕組みを使っていただくことで、孤立した子育てになることを防ぎ、地域みんなで子どもの育ちを支えるまちづくりを進めたいと考えています。

ホームスタートとは

イギリスで50年前に始まり、世界22カ国に広がった「家庭訪問型子育て支援」です。地域の子育て経験者が無償のボランティアとして、妊婦や未就学児がいる家族を訪問して支援します。

2025年度、地域で活動を始める団体への助成事業を開始します

新規にホームスタート活動を始める8地域団体に対し、日本財団助成事業の一環として、スタートアップ資金とサポートを提供するモデル事業に取り組みます。
詳しい内容などはこちらをご覧いただき、説明会(5/22, 6/23, 7/15)への参加やお問い合わせをお願いします。
https://www.homestartjapan.org/news/2025shinkijosei.html

さまざまな団体が地域でホームスタートを始めています

地域の子育て経験者によるフレンドリーでボランタリーな活動がホームスタートの魅力です。
その力を発揮するために、地域の運営母体(スキーム)は民間団体であることを前提としています。
具体的には、下記のような団体がホームスタート事業を導入しています。

  • 子育てひろば運営団体
  • ファミリーサポート事業運営団体
  • 助産師や母子保健推進委員の団体
  • 保育園運営団体・保育事業実施団体
  • 子育て支援センター運営団体
  • 児童養護施設運営団体

 ホームスタートを始めるために、新しく団体を立ち上げたり、複数団体が連携する組織を作る場合もあります。

地域の団体がホームスタートを始めた理由

子育てひろばの運営団体

ひろば事業に取り組む中でピアサポートの有効性は実感していましたが、ひろばに出て来られない親子や一度来られただけでその後来られなくなった親子のことが気になっていました。また、ひろばに来られている方からも、ここに来れるようになるまでが辛かったという話をよく耳にしていたので、私たちに訪問支援ができればという思いを抱くようになっていました。個別訪問支援が自分たちにできるのかという不安やためらいを感じている時に、ホームスタートを知ったんです。ホームスタートの質を担保するしくみを導入することで安全な家庭訪問支援ができる、と考え、訪問活動を始めました。使ってみると、なるほど!と思ういろいろな工夫が組み込まれているしくみですね。ホームビジターと一緒にひろばに来ることで、その後ご自身で来られるようになったり、拠点と訪問支援の組み合わせはとても有効だと感じています。

ファミリーサポート事業運営団体

ファミリーサポートは、お子さんを預かったり、お母さんの代わりにお子さんの送迎をしたりする活動で、地域の支え合い活動として長年取り組んできました。そんな中、急に利用がなくなった家庭があり心配で連絡をしてみたところ、家計が苦しくて利用料が払えないから使えなくなったと言われ、お母さん自身のつらい気持ちをお聞きする場面がありました。一方で、協力会員さんからも、お子さんを迎えに来られた時に玄関先でお母さんの話を長くきくことがあり、相談されることもでてきたんです。そんな従来事業の枠組みでは対応できないというジレンマを感じている時にホームスタートのことを知りました。まさに、これだ!と思い始めました。訪問支援した家庭がその後ファミリーサポートを利用されるようになったり、協力会員さんがホームビジターの活動を始められるなど、事業間の相性もとてもいいと感じています。

要支援要保護児童・家庭への支援に取り組む団体

養育支援訪問事業で家事育児ヘルパー派遣事業を実施する中で感じていたんですが、問題が大きくなってしまった家庭への支援はとても時間がかかりますし、支援をしていてもある意味現状を維持するのがやっとという状況が多くあります。もっと早くに支援ができていたらと感じたり、お母さん自身の家事育児力を高める支援方法があったらと感じていました。ホームスタートは、誰でも気軽に利用できる支援なので、問題が大きくなる前に支援できますし、お母さん自身が本当に元気になっていくことが実感できる支援だと実感しています。一緒に家事育児をすることで、自分でできる喜びや自信がつくところもホームスタートならではだと思います。

地域で始めるまでの流れ

ホームスタート・ジャパンの担当者が段階的にサポートします。まずは気軽にお問合せを。

  • STEP1

    導入に向けて、勉強会の開催や具体的な検討を進める

  • STEP2

    運営母体になる団体を決め、事業計画と体制を準備

  • STEP3

    オーガナイザー養成研修に申し込み、参加

  • STEP4

    ホームビジター(ボランティア)養成講座を地元で開催。
    ボランティアを募集

  • STEP5

    利用家庭を募集。訪問開始へ

活動を立ち上げるにあたっては、ホームスタートについての十分な理解や、運営母体となる団体の中での合意と準備、行政機関との連携などが重要になります。そうした点について、ホームスタート・ジャパンがサポートしますので、まずは問合せ・ご相談をお願いします。

気軽に聞けちゃう! 家庭訪問型子育て支援ホームスタートの始め方

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行政からの委託・連携の実績

各地で活動する運営団体の6割以上が、地元自治体からの委託や補助金を受けて活動しています。
また、利用家庭の約4割は、赤ちゃん訪問の事業を担当する保健師の方などの
紹介がきっかけでホームスタートを利用しています。
さらに、利用家庭のニーズに応じて、利用者を各種の子育て支援組織や保育園・病院など
地域の社会資源につなぐ役割もホームスタートは果たしています。

委託実績のある事業

  • 地域子育て支援拠点事業
  • 養育支援訪問事業
  • 多胎妊産婦サポーター等事業
  • 利用者支援事業
  • 産前産後サポート事業
  • 各地の自治体独自の事業

保健師・自治体関係者からの声

五十嵐立青市長(茨城県つくば市)

この度は、ホームスタート活動説明報告会を開催いただき、誠にありがとうございます。公務のため出席できず、大変残念に思います。
子育ては、喜びに満ちたものですが、時に孤独や不安も伴います。そんなとき、そっと寄り添い、話を聞き、一緒に家事や育児を支えてくれる存在がいる——この安心感は、言葉に尽くせぬほど大きなものです。ホームスタートは、制度や仕組みだけでは決して生み出せない、「人が人を支えるあたたかさ」を体現する活動です。皆さんが届ける優しさは、ただ目の前の親子を支えるだけでなく、「人とつながることで、人生は変わる」という希望そのものだと私は思います。
つくば市は、常に未来を見据え、変革を続けるまちです。しかし、その未来をよりよいものにするために必要なのは、最先端の技術や計画だけではありません。「どの世代も、どんな環境にいる人も、安心して生きられる」——そんな土台を築くことが、何よりも大切です。そして、皆さんが続けてくださっているこの活動こそ、その土台の一つにほかなりません。
私も、市長として、つくばを「世界のあしたが見えるまち」へと育てていきたいと考えていますし、そのために皆さんが活動しやすい環境を整え、より多くの家庭に支えが届くよう、全力を尽くします。
本日の報告会が、新たな気づきとつながりを生み、皆様のさらなる励みとなることを心から願っています。いつも本当にありがとうございます。

保健師 (愛知県豊橋市)

ホームスタートは、専門職とは違い、普段の感覚でお母さんも身構えなくていい存在で、やさしく母 親のように接してくれる良さがあります。利用中に保健師訪問すると、「こないだ来てもらったんで す」と嬉しそうに話されて、緊張感も和らいで肩の力が抜けている様子がうかがえます。他にも、「地 域への子育てひろばへ一緒に行って、ひとりで行けるようになった」と聞くと、つないでよかったと 思えます。毎年、オーガナイザーの方には訪問する保健師や看護師向けに説明をしてもらい、誰でも 気軽に利用できるホームスタートのよさを保健師みんなが理解するようにしています。お母さんの中 には、人との関係づくりが苦手な人もいます。そういう人のときは、「よかったら、今度、ホームスタ ートの人をいっしょに連れてくるよ」と言って、オーガナイザーさんにつなぐようにしています。

子育て支援課(会津若松市)

会津若松市では子育て支援に力を入れており、平成26年度からホームスタート事業をNPO法人への委託事業としました。初めての子育てに対する不安がある家庭や周りに支えてくれる人がいない家庭、このままだと虐待してしまうかもしれないと感じている家庭等、悩みや問題が大きくなる前の予防を重視しています。転居してきて知人がいない方が「救われた」「一緒にいてくれることが本当に心強い」という評価や話をいただいています。今後も身近に相談相手がいない、引きこもりがちな子育て家庭の不安感・負担感を緩和するとともに、地域・行政とのつながりのきっかけを作り、子育て家庭の孤立化を防ぎ、さまざまな行政の支援策の利用に繋げていければと思います。

こども未来局(福島県)

核家族化が進み、地域・近隣のつながりが希薄になっている時代になってしまいました。家庭での子育ての負担が大きくなり、育児ノイローゼや幼児虐待という悲しい深刻なケースも発生しています。地域の子育て力を少しでも取り戻してゆくことが求められていると思います。福島県についていえば、東日本大震災・原子力災害で子育て環境も深刻な影響を受け、多くの子育て中の家族も避難を余儀なくされ、さらに地域の子育て力を高める必要があることが浮き彫りになりました。福島県内のホームスタート事業の始まりが、会津坂下町に避難された子育て家庭への訪問だったことは、消して偶然ではなかったと思います。

地域の子育て支援の充実には、各地域に根ざして子育て支援の活動に取り組んでいる皆さんとの協働が必要でしょう。また、支援を受ける人も支援をする人も共に満足する活動が理想であり、そうでなければ持続的な支援活動にはならないでしょう。そうしたことからすると、ホームスタート事業は時宜に適った子育て支援活動であると思います。

よくある質問

ホームスタートを始めたいと思っているのですが何から始めればよいですか?

新しくホームスタートのための団体をつくりたいのですが?

行政直営の実施は可能ですか?

ファミリーサポート事業と何が違うのか?

ボランティアで大丈夫なのか?

どのようにご本人に支援の存在を周知できるのか?

オーガナイザーはどんな人が適任?

運営委員会はなんのためにあるの?

活動資金はどのくらい必要?

システム利用料をホームスタート・ジャパンに支払う必要はあるの?

その他ご質問などはお気軽にお問い合わせください。

地域での導入について不明なことがありましたら、
お気軽にご相談ください。

ホームスタートを地域で始めることに興味のある団体・個人の方は
まずはお気軽に以下のボタンからフォームからぜひお問い合わせください。

気軽に聞けちゃう! 家庭訪問型子育て支援ホームスタートの始め方

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私たちは、ホームスタートの全国普及を目指して活動を続けています。ホームスタートの仕組みを持続的に発展させていくためには、皆様からのご支援が必要です。私たちといっしょに、地域のつながりの中で子どもが幸せに育つ社会の実現を目指しませんか。